「タントに乗っているけど、最近変速するときにショックを感じる」

 


「アクセルを踏んだとき、以前と違う感じがする」

 


「これってD-CVTの故障なの?」

 


このような相談をされる方もいます。

 


特に最近のダイハツ車では「D-CVT」という言葉を目にすることがありますが、そもそもD-CVTとはどのようなCVTなのでしょうか。

 


ここでは、車に詳しくない方にも分かるように、D-CVTの基本と、変速ショックなどの違和感を感じたときに考えておきたいことを説明します。

 

 

D-CVTとは?

 


D-CVTは、ダイハツが新世代の車づくり「DNGA」で採用したCVTです。

 


従来のCVTと同じベルト駆動だけではなく、スプリットギヤを組み合わせることで、ベルトとギヤを使って動力を伝える仕組みを採用しています。

 


ダイハツでは、この仕組みによって伝達効率を高め、低速域での加速性能と高速域での燃費や静粛性を両立することを目指しています。

 


つまり、D-CVTは「普通のCVTに名前を付けただけ」というものではなく、従来のCVTとは少し違った考え方で作られた変速機です。

 

D-CVTだから変速ショックが出る、とは限りません

 


ここは大切なところです。

 


「D-CVTで変速ショックがあるから、D-CVTが悪い」と簡単に決めつけることはできません。

 


車の走行中に感じるショックや違和感には、さまざまな原因が考えられます。

 


例えば、エンジン側の状態、CVTの制御、フルードの状態、センサー類、マウントなど、複数の要素が関係している場合があります。

 


また、運転している人が「以前と違う」と感じても、それだけで機械的な故障と判断できるわけではありません。

 

「変速ショックがある=CVT故障」とは限らない

 


CVTは無段変速機なので、一般的なATのようにギヤが1速、2速、3速と切り替わる感覚とは少し違います。

 


それでも、加速や減速の状況によって「ガクッとする」「一瞬引っ掛かる」「回転数の変化が不自然に感じる」といった違和感を感じることがあります。

 


このような症状が出た場合、まずはいつ、どのような状況で症状が出るのかを確認することが大切です。

 


冷間時だけなのか、暖まってからなのか。

 


発進時なのか、加速時なのか、減速時なのか。

 


常に出るのか、たまに出るのか。

 


こうした情報が、原因を考えるうえで重要になります。

 

CVTフルードの状態も確認する

 


CVTはフルードを使って作動する機械です。

 


そのため、長い距離を走行している車では、CVTフルードの状態を確認することも一つの判断材料になります。

 


ただし、変速ショックがあるからといって、必ずフルード交換で改善するとは限りません。

 


フルード交換によって状態が良くなる可能性があるケースもあれば、機械的な部品の摩耗や故障など、フルード交換では改善できないケースもあります。

 


ここを一緒にしてはいけません。

 

走行距離が多い車ほど、状態を見て判断する

 


例えば10万km、15万kmと走行した車の場合、「走行距離が多いから交換すればいい」と単純に考えるのではなく、現在のCVTの状態を確認することが大切です。

 


フルードの汚れやコンタミの状態などを確認し、その車にどのような作業が必要なのかを考えます。

 


当店でも、交換前の状態を確認してから作業内容を検討しています。

 


交換することだけを目的にするのではなく、現在の車の状態に合わせて、どこまで作業する必要があるのかを考えることが大切だと考えています。

 

実際に15万km走行のタントを見た事例

 


当店では、15万km走行のダイハツ・タントのCVTについても相談を受けています。

 


長い距離を走った車だからといって、走行距離だけで「もうダメ」と判断することはできません。

 


実際の車両を確認し、症状やフルードの状態などを見ながら、交換することによって期待できることと、交換しても改善できない可能性があることを分けて考える必要があります。

 


15万km走行のタントについて、実際の症状や作業についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。

 


15万km走行のタントで確認したCVTの状態と変速ショックについて

 

CVTオイルを交換すれば必ず直るわけではありません

 


これは当店が大切にしている考え方です。

 


CVTフルードを交換することで、フルードの状態が改善し、症状が良くなる可能性はあります。

 


しかし、CVT内部の機械的な故障や部品の摩耗などは、オイル交換だけで修理できるものではありません。

 


そのため、

 


「変速ショックがあるから、とりあえずオイルを交換しましょう」

 


という考え方ではなく、

 


「現在どのような状態なのかを確認し、オイル交換で期待できることと、できないことを分けて考える」

 


ことが重要です。

 

D-CVTの変速ショックが気になったら

 


もし最近、D-CVTの車で変速時の違和感を感じるようになったのであれば、まずは症状をそのままにせず、一度状態を確認してみるのも一つの方法です。

 


特に、

 

  • 発進時にガクッとする
  • 加速時に一瞬引っ掛かる感じがする
  • 以前より変速時のショックが大きくなった
  • 走行距離がかなり伸びている
  • CVTフルードの交換歴が分からない

 


このような場合は、症状だけで判断せず、車両の状態を確認することをおすすめします。

 

交換するかどうかは車の状態を見て決める

 


CVTフルード交換は、すべての車に同じ作業をすればいいわけではありません。

 


車種や走行距離、これまでのメンテナンス状況、フルードの状態などによって、必要な作業は変わります。

 


当店では、できるだけ費用を抑えることだけを目的にはしていません。

 


かといって、必要以上にフルードを使用して費用を増やすことも考えていません。

 


車の状態を確認し、必要な作業を考え、そのうえでお客様と相談して決める。

 


これが基本的な考え方です。

 

まとめ

 


D-CVTは、スプリットギヤを組み合わせたダイハツ独自の新しい考え方のCVTです。

 


そのため、D-CVTという言葉を知って「変速ショック」という症状について調べる方もいると思います。

 


ただし、変速ショックがあるからといって、すぐにCVTの故障と決めつけることはできません。

 


フルードの状態や制御、周辺部品など、さまざまな可能性を考える必要があります。

 


また、CVTフルード交換によって改善が期待できるケースがある一方で、機械的な故障はフルード交換だけでは改善できません。

 


だからこそ、「交換するか、しないか」を最初から決めるのではなく、まず車の状態を確認することが大切です。

 


D-CVTの変速ショックやCVTフルードについて気になることがありましたら、お車の状態を確認したうえでご相談ください。

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